余勢株の流通の仕方について

シンジケートの余勢株は、どのように流通しているのでしょうか。

エスやレックスで開催されるノミネーションセールという
競り市にて流通していると聞いたことがありますが、スタッドによる
直接販売もございますよね。

私の推測では直接販売が基本だと考えています。以下が理由です。

競り市というのは特定物売買の売買方式であり、
シンジケート会員が自己の保有する本株を売却する場合には、
適した売買手段です。

しかし、シンジケート会が、今年は余勢種付け権120株を売ろうという場合
には適しません。なぜなら、同様のものを120個売ろうという時点で
不特定物だと言えるからです。

余勢株の流通について、解説が書かれたサイトを探しても見つからないので
だれか、知識のある方に回答をお願いいたします。

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また、追加でがあります。
本株所有者が、今年は種付けをしないから一年分の権利だけを
譲渡したいと思った場合、証券化して市場で売ることは
出来るのでしょうか。
(シンジケートの会則がどうなっているかによるのかもしれませんが…)


回答

bookfull:

専門商社によるノミネーションセールというのは約10年前に消滅しました。(医学の進歩で余勢種付けをほぼ無制限に販売できるようになったから。)
現在は種牡馬事務局(スタッド・スタリオン)による直接販売が主体です。(同業商社とは基本的に提携関係にあり、仲介販売ネットワークができています。)

[シンジケート会員が自己保有する本株を売却する場合]
このケースはほとんどありませんが、欲しい人が株所有者へ“直接交渉”する形で取引されています。(ビッグレッドが他社の種牡馬獲得に使う手法)
また種牡馬の事務局が調整役となって、株主間で所有移転することは稀にあります。(株主死亡などの場合)
種牡馬シンジケートは「生産者同士による資産のシェアリング」の意味合いが強いので、一般的に公開販売されることはまずないと考えて良いでしょう。
株所有をしていると種付け収入がおぼつかず追加経費(負担金)が発生することもよくあるので、信用の置ける仲間にしか会に入ってもらいたくないという事情もあります。

[余勢種付け権を売る場合]
株主総会で決定するのは価格だけです。(120個売ろうという相談はありません)
頭数制限の決定権は事務局(つまりスタリオン側)です。刻々と変化する種牡馬のを考えてリミットを決定しています。
ごくまれなケースで頭数制限が株主総会で申し合わされる事もありますが(例:本株含め150頭になったら販売終了など)、知る限りアフリートだけです。

[本株所有者が一年分の権利だけ譲渡したい場合]
これは毎年、馬主やの持ち分の株がよく出回ります。
株主には年に一回「○○年度分の種付け株券」が郵送されてくるので、これを使わない場合、商社に預けて委託販売してもらうのです。
しかしながら超人気種牡馬をのぞくほとんどは「受胎条件」「出生条件」で同じ種牡馬の余勢が通常販売されていますから、種付け前に現金決済の必要な本株所有分の株券はこれらよりも不利な株券です。当然安く取引されます。(感覚的には2割~4割引)

質問者 お礼
2010/01/25 20:30

ベストアンサーを確定できる大変有益な情報をいただき、いたします。

ただ、内容が詳しいだけに補足で質問したいことが、数点ございます。
ご対応いただけないでしょうか。

>専門商社によるノミネーションセールというのは約10年前に消滅しました。
>(医学の進歩で余勢種付けをほぼ無制限に販売できるようになったから。)
>現在は種牡馬事務局(スタッド・スタリオン)による直接販売が主体です。
>(同業商社とは基本的に提携関係にあり、仲介販売ネットワークができています。)

かつて、余勢株が現在の1/3程度しか販売できない時代においても、
四季報の最後のページには、価格付きで種付け募集が記載されていました。
この頃も直接販売が主流だったということでしょうか。
ただ当時のノーザンテーストやリアルシャダイは常にbookfullでしたが…。

>種牡馬シンジケートは「生産者同士による資産のシェアリング」の意味合いが強いので、
>一般的に公開販売されることはまずないと考えて良いでしょう。

レックスやジェイエスのサイトを見ると本株の売却希望者を待っているような
広告が書かれています。商社が公に募集をかけて手にした本株は秘密裏に売られる
ということでしょうか。

>しかしながら超人気種牡馬をのぞくほとんどは「受胎条件」「出生条件」で同じ種牡馬の余勢が通常販売>されていますから、種付け前に現金決済の必要な本株所有分の株券はこれらよりも不利な株券です。当然>安く取引されます。(感覚的には2割~4割引)

ジェイエスの種付け権販売メニューに「一年株」として記載されているのが、
本株所有者の今年分の種付け券のことで、「条件株」として記載されているのが、
スタッド発行のが余勢種付け権が取次ぎ販売されているという認識でよろしいでしょうか。


bookfull:

補足質問についての回答です。

>余勢株が現在の1/3程度しか販売できない時代においても、
>競馬四季報の最後のページには、価格付きで種付け募集が記載されていました。
>この頃も直接販売が主流だったということでしょうか。

ノーザンテーストが現役種牡馬の時代は「受胎条件支払い」や「出生条件支払い」という設定がなく、どんな株でも常に種付け前支払いでした。
ですから、「本株所有者に対する1年株」も「余勢権利」も同条件で争奪戦だったので、人気銘柄は公示価格より高くなるケースも有りました。
だからセリを開催する意味があったのです。(公示1000万円のミスターシービーの初年度株が2000万円になったというニュースはそれです。)
当時は一年株も余勢株もいっしょくたになって売買されていたのですが、セリがない時期でも常に少ない株を争って「売り希望」「買い希望」のお客がいたので、各地の商社マンが自社他社問わず全銘柄を取り扱って活動していました。
そのニーズを満たすために種牡馬の数も、商社の数も今の2倍はいたと思います。
またこのような1対1の取引には管理事務局が介入する余地はありませんでしたし、今より活発な取引が展開されていました。

>本株の売却希望者を待っているような広告が書かれています。
>商社が公に募集をかけて手にした本株は秘密裏に売られるということでしょうか。

秘密というか、今時本株を売りたいという話は、毎年負担金の支払要請が来る地雷銘柄がほとんどですし、そんな解散間近の"日航株のような銘柄"を買い取りたいという人もまずいません。
このような危険な株を公開販売しても、無知な顧客に後々難癖をつけられるかも知れませんし事前説明が面倒です。また知ってる客は誰一人買う訳がないのです。

反対に、例えばマンハッタンカフェの株主が権利を売りたいというような話もまずありえません。これまでも利益の大きい銘柄でしたが、今年以降は莫大な収益配分が確定しているから誰も手放す意味がないのです。
持っているだけで馬が死ぬまで延々と年二回お金が入ってくる(一年株・金)権利をむざむざ売る人間はいないからです。
もし手放すとなれば、相当に高い額になります。ただでさえ資金不足で「出生条件」等を使って支払いを実質延長してもらっている生産者が大半という環境でそれを買える生産者はまずいませんし、いたとしてもその年ごとに適当な余勢株をその都度買うようにするのが賢い選択だからです。

もし仮に一般の方が種牡馬の株を買いたいと考えているとすれば(危険な投資ですが)、そのチャンスを得るにはシンジケートが結成される前からその馬のキーパーソン(馬主、生産者等)と縁を作っておく必要があります。種牡馬にするときは仲間に入れてね、うんいいよ、という話ができていなければ株主にはなれないと思っておくべきです。

このように本株の売買は極めて稀なケースとなりましたが、それでも買いたいという話があるとすれば、それは1株単位の話でなく、全60株のうち10株20株買い取りたいというような大きな話になります。
自社の種牡馬として迎え入れたいという勢いのあるスタリオンなどがこれに該当しますが、当然種牡馬の所有権移転に関わる大きな話ですから、既存株主への意思確認が必要になったり大がかりな話になります。
しかしこういう売買の詳細が最初から最後まで公表される事はほぼありません。個人的な買収案件であり、一般の会社株式とは違って1株におけるシェア割合が圧倒的に大きい株式ですから、公開して売買するメリットがないと考えられています。

>ジェイエスの種付け権販売メニューに「一年株」として記載されているのが、
>本株所有者の今年分の種付け券のことで、
>「条件株」として記載されているのが、スタッド発行の余勢種付け権が
>取次ぎ販売されているという認識でよろしいでしょうか。

単年株(一年株)は条件株よりも安く表記されていますから、当然その認識でよろしいと思います。
単年株(一年株)は安いですが、継続的にチェックしているとシーズン中は毎日在庫の出入りがある事が分かると思います。当然先にお金を用意しておかないとこの株は手に入りません。
一方、条件株は種牡馬が完全打ち止めになるまではずっと売りに出ていますので、今後実際にご確認されると良いと思います。こちらの株は契約書(or申込書)にサインするだけで種付けできます。その後請求書が半年後、1年後に郵送されてきます。

質問者 お礼
2010/01/26 23:37

回答ありがとうございます。

事情通の方に二度も回答いただけて大変感謝いたします。

投稿者 eldoah